ポエム
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天国の父さんへ
涙が噴水のように溢れんばかり
どうにもこうにも心のやり場がなく
目を瞑ろうとすれば
暗闇の中に光り輝く
あなたの笑顔が満ち溢れていた


あの真夏の日
大海原を手をつないで沖の方まで泳いだ
海水が口に入って溺れかけた
チビな僕を逞しく持ち上げてくれた
あなたの温度 そのぬくもりが
水門のように流れ出る涙を押しとどめた



父さんは力強く言い放った
「大丈夫か?足が着くか?もう少し沖まで行くか?」
広かったあの背中に必死にしがみ付いた
僕が父親になったらいつか自分の子供に
あんな風にしてあげられるか不安だ
きっと大丈夫
強く優しいあなたの息子という誇りを
無尽蔵のパワーに変えるから


25/04/27 19:20更新 / 奪えない希望



談話室

■作者メッセージ
俺の親父は年老いてしまいましたがまだエネルギッシュに
行動し死んではいませんが、子供のころの夏休みの記憶をもとに
書きました。
読んでくれた方はどうもありがとうございました。

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