ポエム
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ある作品の、感想に書こうと思った雑文

なんだか哀しくなりました。

誰も見向きもしない
というところ

もしかしたら
まだ独りよがりが足りないのかも

強引にでも振り向かせる(!)
くらいの気持ちで臨めば
振り向いてくれるかもしれませんよ?

…というのは半ば冗談ですが
でももっと哀しいのは
勝手に恥ずかしいことだと
"それ"を外してしまうことだと思います

そうして
「ぜったい世界に裏切られない状態」を作り出せば
なるほど苦しみのない自分が出来上がるのかもしれない

でもそれではなんのために、僕たちは
「意志」をもって生まれてきたのでしょうか

「意志」と「世界」の
ひいては人々とのあいだに吹く摩擦風から
少なくとも僕は逃れたくはない

失礼ながら、そんな風に
反面教師にしたくなるような
この作品はそんな作品でした

心配せずとも、世界は遠からぬ明日に
〈落としどころ=落ち着きどころ〉を用意してくれていると思うのです

そして人はきっと
その意志の果てに
"そこ"に辿り着いたことを誇っていいのだと

たとえそれが
自分の力で切り開いた局面というよりは

いわば世界のやさしい図らいによって
いつの間にか運ばれていたようであったのだとしても

そのときたしかに、彼は/彼女は
自分の足でその地を踏みしめているのだと

いつだって自分自身であろうとすること
それでいながら人とともにあろうとすること

そのアンビバレンスを全身で抱いて行くことこそが
生きるということにほかならない―

少なくともそのように
僕は確信していたいのです


25/05/05 21:01更新 / はちみつ



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