独身でかまわない
静かなのが不安だなんて
久方ぶりだった
洗濯機が回り出すと
明日の朝ごはんがたまらなく楽しみになった
これ、これ
これだよなって
そう思って
雑然とした生活に自分溶け込ませる悦びだ
「内面の探求」ってホントに
意味あるのかなぁ?
ほんとうに切なるものたちが鳴り響いているから
胸に耳を澄ましていたのか
「自分を見つめること」=「カッコいい」とする風潮に
胸の隅まで染められていただけなのか
紋切り型しか出てこないネ~(笑)(笑)
少なくとも僕は
個性的な人間ではないんだろうね?
といって
ありふれた事象にしみじみと感じ入るガラでもどうもなく
スクリーン越しのようだった桜の七分咲き
一週間経っても舌に残っている牛カルビおにぎりの味
歌人がなんだと胸のなかでふんぞり返って
「華の独身生活」を謳歌してやろうか
独り身の侘しさなんて
楽しい職とおいしい食でなんとかなる(!)
なんてあまりにあっけない解だけに
そう半ば気づきつつもスルーしてしまっていたんだろうな?
「一つになる」ってことが分からない程度にはドライな人間だ
セックスをしても気持良かったそれだけだった
燃えるような片想いは散々してきたけれど
潤んだ瞳で見つめられたシーンを何百回とリフレインさせてただけ(笑)
「現実」、ひったくれも見てなかったな(苦笑)
といって一生独りは、やはり寂しそう(苦笑)
落ち着いた関係を築ける女(ひと)と50代くらいで…
そんな甘くはありません?
なら、一生独身でもいい
少なくともそれは不幸ではない
いまなら確信を持ってそう言える