地に足を着けたい
正月の昼下がり
陽射しが強くて
冬なのに暖房がいらない
世界を感じたくて
平原綾香の『Jupiter』を切ったら
世界が変わった
ひたすら呼吸の音を聴いていた
自分はじつは
地に足の着いた人間なのかもしれない
そんな風に認識すら変わった
ずっと流していた曲を切った
それだけで
僕は
フワフワと女の子のことを描いていたんじゃない
いわば"全身全霊でフワフワして"いたんだ
きっと
「芸術」という言葉にとらわれて
音楽みたいに調律しきらないととか
絵画みたいに精密に表現しきらないととか
そうして自分で自分を追い込みながら
あるときからは遊び心も発揮しなくちゃならないと
"クソ真面目に遊び"始めてしまっていた
だからどこか堅苦しくて
僕の作品は受けなかったんだと
いま振り返ってそう思う
でも
一銭ももらえないものに
それだけ自分を賭けることができるなら
具体的な成果に直結する日々のあれこれを
もっともっとがんばることだってできるはず
地に足を着けて生きることができるはず
そもそもがクソ真面目、なんだから(笑)
それにしても
こんなにも世界は静かだったんだね
こんな世界で歩んでいけるというのなら
もうそれ自体が詩だと本気で思える
なんて言うのは
ちょっと強がりでもあるんだけど(苦笑)
芸術の星には生まれられなかったみたい
けれど僕は詩を書き続けていきたいと思う
素直に、そう、素直に
生きている悦びを伝えるため
あとはやっぱり
頭を若く保つためのトレーニングとして(笑)
健康に生き生きと過ごすことができたなら
それに勝る幸せはないのだと
穏やかであたたかい冬の陽射しは
そう語りかけてくれているよう
ネットの詩壇で認められる
(あくまで、ささやかに)
そんな明日を描くのもいいけれど
このいまは、ただ
数日後にまた居場所(職場)に行けて
語らい合える同僚に会える
それから…
いつかは彼女だってできるかもしれない(笑)
そんなリアル世界の重みを
この胸にしかと感じていたい