物哀しい靴音
思い出すのは、真夏の梅田駅地下の靴音の群れ
むさ苦しさに彼の手を引いて地上に出たら
そこもビルの群れに覆われた地下のような場所だった
狭い空間に人もビルも物もみな詰め込まれたような―
背中を軽く後ろに倒すと夏の夜空に吸い込まれた
わたしが鈴虫の可憐な声を聴いているこのいまも
彼はあの物々しい靴音を聴いてるのだろうか
涼しげな風が頬を撫でた
それは鈴虫たちとともに秋の訪れを告げているようだった
でも秋が去り冬になれば今度はまた
物哀しい靴音があなたの胸を侘びしくするのでしょう
むさ苦しさに彼の手を引いて地上に出たら
そこもビルの群れに覆われた地下のような場所だった
狭い空間に人もビルも物もみな詰め込まれたような―
背中を軽く後ろに倒すと夏の夜空に吸い込まれた
わたしが鈴虫の可憐な声を聴いているこのいまも
彼はあの物々しい靴音を聴いてるのだろうか
涼しげな風が頬を撫でた
それは鈴虫たちとともに秋の訪れを告げているようだった
でも秋が去り冬になれば今度はまた
物哀しい靴音があなたの胸を侘びしくするのでしょう