ポエム
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君との別れ
しとしと降る雨
けっこう重たげなその雨粒たちのなか
紫の傘から覗く君の
はにかむような笑顔
それはしっとりとしてどこまでも艶やかだけど
そう感じるほどに
寂しい雨に溶けていくようでもあり



雨が窓を叩く音がしている

雨音

窓を見上げれば、水が滴っている


君との別れ
いっときの別れ

だけどこれは永遠の別れなのだと
僕はじいんと思う

さきに君は
雨の世界に吸い込まれて消えていったのだ
あの笑顔の淡さそのままに



いつかの晴れた日に
君は甦る
やはりはにかみながらも
今度は太陽を友にした溌剌さで

その日が来るまで僕は
あの雨の日の君に祈るようにして生きよう

それはいつかあった日
もう2度と訪れはしない時
21/09/01 19:04更新 / 桜庭雪



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