小さな北国の町の門
小さな北国の町の門。純白に輝く小道に沿う家々に臨んで立ち、ただ牡丹雪を両肩で受け続けていた―ひとえに万感を積もらせるようにして。
歩いてきた道のりが、そしてこれから歩いていくだろう道のりが、果てのないものに感じられてきた。その雄大な歴史の狭間にわたしはこの今存在しているのだという思いが、じんと募ってきた。
募るほどに、わたしの見開かれた目は町を遠くへと眺め始めた。ややあってそれは開けた公園らしき場所へと定まった。その小さくて暖かな丸み、噴水と像らしきもの、点線のように見えるまばらな人たち・・・。そこに行けば何かが始まる―そう思うだけでわたしは武者震いする。
そうして視線はやがて、雪の積もりつつある間近の家々の屋根へと戻ってきた。
この場所からすべては始まるのだ。ゆったりとしながら厳かな、そんな静けさとともに。
歩いてきた道のりが、そしてこれから歩いていくだろう道のりが、果てのないものに感じられてきた。その雄大な歴史の狭間にわたしはこの今存在しているのだという思いが、じんと募ってきた。
募るほどに、わたしの見開かれた目は町を遠くへと眺め始めた。ややあってそれは開けた公園らしき場所へと定まった。その小さくて暖かな丸み、噴水と像らしきもの、点線のように見えるまばらな人たち・・・。そこに行けば何かが始まる―そう思うだけでわたしは武者震いする。
そうして視線はやがて、雪の積もりつつある間近の家々の屋根へと戻ってきた。
この場所からすべては始まるのだ。ゆったりとしながら厳かな、そんな静けさとともに。