「哀しいね」
静謐な夜の湖面を
静かに小舟を漕いでいる
僕は夜風の音なき音を聴き
星のまたたきを見る
だけど
夜風は頬に触れるや去ってしまうし
星のまたたきを間近で見ることは叶わない
僕は欲張って星に手を伸ばそうとする
その輝きに触れたいと祈りながら
でもどれだけ伸ばしたって届きやしない
星は変わることなくまたたいている
美しい予感でこの胸が溢れるほどに
僕は生きることが空しくなる
―
不気味なほどのリズムで
湖面はすぐに元に戻る
僕は命ある限り
この小舟を漕ぎ続けなければならないのだ
僕はあらためて湖面を見た
それは相変わらず静かで
僕と同じく風と星に焦がれているようで
「哀しいね」と、僕は笑った
静かに小舟を漕いでいる
僕は夜風の音なき音を聴き
星のまたたきを見る
だけど
夜風は頬に触れるや去ってしまうし
星のまたたきを間近で見ることは叶わない
僕は欲張って星に手を伸ばそうとする
その輝きに触れたいと祈りながら
でもどれだけ伸ばしたって届きやしない
星は変わることなくまたたいている
美しい予感でこの胸が溢れるほどに
僕は生きることが空しくなる
―
不気味なほどのリズムで
湖面はすぐに元に戻る
僕は命ある限り
この小舟を漕ぎ続けなければならないのだ
僕はあらためて湖面を見た
それは相変わらず静かで
僕と同じく風と星に焦がれているようで
「哀しいね」と、僕は笑った