風の行き先
海原を背にした君の瞳に
僕はもうひとつの海を見た
それは黒い海の底だ
ユリカモメたちが寄ってきては離れていく
遠くへと飛んでいくのを見やる君
憂いに満ちた黒
果てない世界に焦がれているようで
僕は君の手を取りたくなる
このいまも
これからの旅先の風景も熱い抱擁も
やがてははるかなる夕暮れの淡さに憩うのか
でもそれには、まだ遠い
まだ太陽は、紺碧の高みに輝いている
ただその黒い底に宿る未来見つめて
頬で探る風の行き先
僕はもうひとつの海を見た
それは黒い海の底だ
ユリカモメたちが寄ってきては離れていく
遠くへと飛んでいくのを見やる君
憂いに満ちた黒
果てない世界に焦がれているようで
僕は君の手を取りたくなる
このいまも
これからの旅先の風景も熱い抱擁も
やがてははるかなる夕暮れの淡さに憩うのか
でもそれには、まだ遠い
まだ太陽は、紺碧の高みに輝いている
ただその黒い底に宿る未来見つめて
頬で探る風の行き先
21/02/19 12:54更新 / 桜庭雪