ポエム
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メビウス
取り残された洗濯物が
風に揺れ
ひんやりする頃
ぼんやり眺める
空っぽの部屋

取り残された洗濯物は
萎びて乾いた
私みたいだ
いつからだろう
理由もなく会っていたのに
理由がないと会えなくなってしまったのは

私は知らないことばかりだ

柔らかく触れる手の温かさとか
腕の中の心地よさとか
真ん中に置く枕の寂しさとか
好きと嫌いじゃないが
こんなにも遠いとか

私は知りたくないことばかりだ

もう子供じゃない
だけど大人になりきれない
それでも私は私を生きていく
そこに君がいなくとも

背伸びした数本欠けた1ダース
置いていったライターで
あの日の二人に火をつければ
煙と共に消えていった
もういない君と副流煙
20/06/17 17:47更新 / 葉月



談話室



■作者メッセージ
思ったよりも多くの人に見ていただけて嬉しいです:)

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