ポエム
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深い夜 鼓動と足音だけが響く満月の
冷えた空気と相まって
君は頬を濡らす
わだかまりとしがらみが絡みついたまま
来てしまったようだ
行き先もなく歩く 冷たいアスファルトの上
 
足りないピースに気づく度 未熟な自分を
君が刺す
闇をもがき 彷徨う暗澹と
何物にもなれない死に損ないを
君が射す
宙を仰ぎ 手をかざす
瑕疵が可視してしまうから
 
重い 暗い 闇を背負って
沈みゆく思考回路の渦の中
輪郭をなぞることが正解で
同調思考が正解ならば
正しさなんて存在しないだろう
そんな不確かさで溢れた世の中に
踵を返す 丑三つ時

消えそうな儚さ照らす月暈よ
風流るるまま ありのまま
自己憐憫の涙は捨てて 
手首の証が消えないうちに
息抜いて あと少しだけ
生き抜いて
20/05/24 06:23更新 / 葉月



談話室



■作者メッセージ
落ち込んでしまったときに見えている自分の世界をもとにしたためました。

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