勇者は今、洞窟の中を歩いている
狭く暗い洞窟はただただ一本道だ
洞窟の中は温かく柔らかい
地下水が近くにあるのか、ねばねばと湿っている
まるでよだれみたいだ

この洞窟の奥に
この冒険の答えがある
そう信じて進んでいく

道が狭くなる
体をくねらせ進んでゆく
ねばねばが体を覆う
足元が滑る

行き止まりには小さな穴があいていて
中をのぞくと白い女神様の石像がこちらに手を差し伸べて立っている
ねばねばした穴に手を入れて
女神様の差し出す手に触れると
勇者は白い石像にかわった

女神の像が動き出す