ポエム
[TOP]
彼女のため息
夕食後、部屋でだらだらと過ごしている時に彼女がため息をついた
ため息は僕を乗せて窓の外へ運んで行く
彼女のため息は僕を空へ空へと運んでいく
雲を越えて大気を超えて青い地球を後にして
彼女のため息は僕を遠くに飛ばしていく
月が見える
地球で見るよりとても大きい月が見える
月の丘の上に狼がいた
真っ白な狼が僕を見ている
彼女のため息に乗った僕に
真っ白な狼は「こんばんは」と言ってくれた
僕も「こんばんは」と言った
狼は白い兎を追いかけている
彼女のため息は僕をどこまで連れて行くのだろうか
彼女に挨拶もせずに出てきた事に気が付いて
「どうしたのー」と大声で聞いてみた
「覚えてないよー」と帰ってきた
25/01/21 20:28更新 / adieuadieu



談話室

TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c