逝き浸けの店
逝き浸けの店
噛みしめると
扁桃体まで響き渡る
喉を通すと
隅々まで染みいっていく
暗闇。沈黙。
灯が一つ。
つい寄ってしまうなぁ
気づけば一常連
あぁいつものかい?
本当、物好きね。
嫌いな筈
味わいたくない筈
でもクセになるみたいだ
浸る。染まる。溺れる。
そして蝕んでいく。
雨中、高笑いしながら
電車に跳ねられたいんだ
薄汚い虹を全部溶かして
全身に浴びせたいんだ
頸を捻じ切って
五感全てを鎖してやりたいんだ
そうなったなら
いっそラクになるだろうに
名も知らぬ蟲達に
全霊の詫びを入れよう
人がいつ潰されても
文句はないだろうに
店主は気前がいい
こっそりボトルに
補充してくれる
今日も飲み干せなさそうだ
またボトルキープしておくれ
中身が空になるその日を
ぼんやり想像しながら
今日もまた闇に消えていった
噛みしめると
扁桃体まで響き渡る
喉を通すと
隅々まで染みいっていく
暗闇。沈黙。
灯が一つ。
つい寄ってしまうなぁ
気づけば一常連
あぁいつものかい?
本当、物好きね。
嫌いな筈
味わいたくない筈
でもクセになるみたいだ
浸る。染まる。溺れる。
そして蝕んでいく。
雨中、高笑いしながら
電車に跳ねられたいんだ
薄汚い虹を全部溶かして
全身に浴びせたいんだ
頸を捻じ切って
五感全てを鎖してやりたいんだ
そうなったなら
いっそラクになるだろうに
名も知らぬ蟲達に
全霊の詫びを入れよう
人がいつ潰されても
文句はないだろうに
店主は気前がいい
こっそりボトルに
補充してくれる
今日も飲み干せなさそうだ
またボトルキープしておくれ
中身が空になるその日を
ぼんやり想像しながら
今日もまた闇に消えていった