オーケストラはいつも優しく
今日も憂鬱だなぁと
だらっと駅まで重い足取り
ぼんやりしているなぁと
チャックが空いてやや恥ずかしい
今日もこうして揺られている
眼鏡の奥で半目閉じる瞼
荒波のように畝る髪とシャツの皺
備えつけられたレッドブルが1本
なんだか愛おしくなった
コート越しの座席の温もりに
細やかな安堵を感じながら
この平穏が続けばいいのにと
そっと逸らして塞いでみる
幕は降り始める
磁石は離れまいと強く引き合うものの
扉が開けば流れも変わる
自然と引き寄せられる日々
そんな事も感じられる
こんな私は今日も好き