愛愁
迫る日暮れ
凍みついた安楽
喪失と再会
最愛はバイバイ
軋む車輪
蝕まれる自由
幾ら送れど此処は圏外
露は無情に渇いてゆく
ゆらりゆらりと
想い巡らす、感情調節
まだ、夢心地
寄り添ってくれ
畏怖の心境地
変わらぬ視界
胎児へ帰還
枯れ逝く幹に臍の緒一つ
根腐れ願うも叶う訳無し
骸前の啼泣
突き刺さる悲愴
でもね、温かいの
生きててよかったんだよ
握り締めた刹那
愉悦が維管を巡る
最愛と再会
喪失はバイバイ
ほんの一瞬の煌きが
潤いを齎していく
ねぇ、待って
まだ繋がっていたいの
生者の剥奪論
塵をそっと撫でる
散り菊の微かな火も
暗闇に安堵が灯っていた
須臾、
慈愛の充溢
啻に是丈
一片の悔無し
朧げな感触も
貴方のレゾンデートル
ただ生てくれれば
私もただ、実存する