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少年と傘法師
 橙の陽に照らされウロな心に忍び寄り、少年の魂を蝕む暗い影……。
影は体内でユラリと膨れ脊椎を茎に変え頭上で異界の妖花を開かせる。花弁は
黒い傘の小間の一枚一枚で、茎は傘の柄と化した尻まで伸びる脊椎だ。影は密林の暗渠を這う草木になり、時に邪気を放つ傘になり心を欺き盲ます。【傘法師】と呼ぼうか、花と茎だけで根も葉もなく心の滋養を吸い上げ干す。【傘法師】はたが心にも宿り得る。

 頭上で揺れ踊り少年を呑み込む傘法師。偶さかに酸鼻な腐臭を発し虫の類の
影を狩り僅かな糧を得るようだ。寄生生物と食虫植物を併せた冥府の妖魂、傘法師。受胎初期の少年の魂にキセルし生後は肩から背に憑依する。
 傘法師は前世の記憶の追体験を希求する。冷酷な奴隷商人だった少年が与え
た虐待が喜悦に遷ろったのだ。弄ばれ蔑まれ鞭打たれ尊厳を奪われた前世の夜の孤苦は喜びに転じた。苦痛の歓喜への置換が法師には生きる便だったのだ。
 前世の辛酸は少年の肉体を通し倒錯の喜びとなり脳裏を焼き尽くす。一方の
少年は法師に魂を食われカルマを刈る。カルマの法則は不可侵で神も関心を示
すが関与せず両者に救いは訪れない。

 食い荒らされた魂は小孔中孔の数珠となり霊長に転生する厚みはもはやな
い。濃密さを欠いた魂は虫、蠍の類に身をやつす。他方の傘法師は輪廻の本流
から外れ虫、蠍となった少年の魂に憑依する。虫、蠍の後は憑依能力自体を失
い先着の法師が蠢くドブ川で腐り果つ成り行きでそれもまた法則だ。
 魂は異世界の量子生物と思われ地上では化学工場然りし肉体が産む、生体エナジーが変容した庇護膜無しに亘れない。工場が死により停止すると庇護膜はもう作られない。いずれ膜は擦り切れ破れ魂は夏の朝の露となる。
浮遊霊や地縛霊は家や空間、石や木など非生命体に憑くゆえ生命体への転生若しくは憑依は喫緊だ。しかし彼らにその意思も能力もない。
 露に至る時間は執着や恨念の強さ深さに比例する。中世の王侯諸族や戦国時
代の落武者の目撃談は耳にしても、更に古との遭遇は世界的珍事、恨念も執着
も五百年は持たずと見るべきだろう。過ぎれば記憶は粘性を失い魂は地上の重
物質に吸収され泡となる。生体エナジーに守られず猛毒の重物質に絶えず晒さ
れ巌に刻んだ風紋と化す。因みに本体霊は臍下丹田(せいかたんでん)に宿り、守護霊と憑依霊は肩首上背(けんしゅうわぜ)に寄生する。

臍下丹田・・転生を果たした魂が宿る本殿。臍下に絡み受胎時から死亡時まで
      生体エナジーを一身に浴びる妙所。

肩首上背・・守護霊や憑依霊が巣篭る福殿。次に生体エナジーに溢れ思考を司
      る脳に隣し心身を操る利のある忌所。

 前世、無慈悲で冷酷だった少年の体は奴隷を喜悦する道具に墜ち、丹田魂と
脳との疎通は肩首上背でバイアスをかけられ歪曲される。傘法師は恨を晴らすため転生の都度、産声を上げた心に巣を張り破滅の人生への女郎蜘蛛になってきた。情け知らずの前世の支配者の魂をかどわかし耽美と化した虐待の追体験に浸ってきた。
 少年と傘法師は二重三重に溶け合い絡み今や神さえ別てない。傘法師は脳と
臓器と四肢と神経の四ツ辻に居し位置の優位性を遍く悪用する。思考に毒を塗
し言動を悪しきへと駆り、血肉を我物にし狂った劣欲に溺れる。丹田に届くリ
ピドーは更に醜悪に粉飾され、王はもはや恨の権化の傘法師だ。少年の魂は破
滅の最終段階を登り切ってしまった。

少年の死亡診断書

死  因:末期の多発性免疫不全症候群及び錯乱による三階からの転落
没年月日:昭和五十八年某月某日〇時〇分、享年二十八歳
     (ハニカム状に蝕まれた心は霊長類の高度な精神性を保持せず)

 死の前年、新緑匂う朝焼の光の中には背ムシで矮小で裕福な身なりの少年の
祖父がいた。最後に逝った直系の縁者だ。少年はと言えば子供のまま男にもなれていない。窓辺の時は静止し成長は絶たれた。だがその姿は妖しく美しい。
「来るのだ」
手招きする祖父。輪光に走り寄る少年。少年の霊魂が復活せんとしたそのとき
法師はとぐろに渦巻く姿を露わにした。
「こいつの魂は俺の物。渡すものか」
奈落の底から湧き上がる恨念の響き、一切の救済を拒む恨霊の呪詛の叫びだ。
宿主が先立てば自身はただに浮遊霊や地縛霊に身をやつす。傘法師も必死だ。
「先祖の悪因を一身に背負うとは。孫よ、済まない」
【迎え魂】は軍霊に非ず、戦う霊力を保持せず。呻き声を上げ天空に逃げ惑う
祖父。祖父去りしのち訪れる者は生者も死者もない。

 霊的進化が青濃い人類に丹田以外の魂は精神の崩壊を招く。守護霊、憑依霊
問わずだ。しかも丹田魂は守護霊さえ異物と見做し歯舌を伸ばす。その丹田魂
も平時は気配も立てず臍下にじっと蹲まる。霊の防衛本能が自身の幻影にすら
厚いベールをひらりと落すのだ。
 傘法師も影すら卒なく隠蔽してきた。刹那に声と姿を顕わし正体を暴く機会
はあったものの残された力はなかった。
『ベールを剥がせ』
祖父の断末魔の叫びにも反応はなく、破滅の道の軌道修正は為らなかった。
 その後もカルマの処罰は続く。呑んでも食っても法師は翳すら漠とする。
ただ少年は首筋に恨みの風を受け背骨に茎のような違和感を感じるだけだ。
 かいま穢れの濁姿を白光に晒した法師だが危機は逃れ、同時に長年の謎も解
けた。やはり法師は悲惨なカルマを負い幾流転も少年の一族に憑り付いてきた
恨霊の邪鬼だった。転生の都度に本姿を闇の天蓋で覆い、不変の恨みで一族を
墓穴に落してきた。だが真の姿を暴いたところで何になる。心は蚕食され輪廻
の本流から外れ、霊長としての最終章を読み取る力はない。そして傘法師も同
じく虫と化し、その虫はたが心にも巣くう恨と怨の邪霊だ。

 人通りまばらな陽射しが細く長い花水木の裏街道。
古びた煉瓦の建物の門柱には【アサイラム】とある。
「あの子、ずっとあそこにいるね」
水木の葉落ちる歩道、少女が見上げる窓辺には惚けて佇む少年がいる。
「もう十年はああして居るわねえ」
三階の窓に憐憫の視線を向ける母親らしき女性。
「そこの君、西陽が眩しくなーい」
固く閉じた鉄錠門を過ぎる際にかける無邪気な呼び掛けにも反応は返らない。
執着と恨怨と報復の先に待つは魂の消滅。傘法師にしても不可逆の恨霊となり
消えつつ、失われつつ、滅しつつ恨が晴れるだけだ。

 恨を晴らすとは酷い仕打をされたと思い込んだだけで復讐し、破滅に追い遣
り晴れの”ケ”になる悪魔の罠である。晴れながら未来永劫続く恨の呪を自ら
にも掛けていく。しかも手段は選ばず報復が生きる糧、バネ、目的、動機とな
る邪念である。高尚さ深淵さ含蓄などとは無縁だ。
 カルマの解消の困難さよ。悪因を作らずに終生する恵みの深さよ。唯一無二
の救いは揺るぎの無い恩赦と放免でありなんとそのハードな営みよ。

 カルマの法則に一方的な善悪はない。少年と法師の両魂に悪因がある。蒔い
た種は当事者が刈る。宇宙の均衡を保つため神も干渉をためらう節理だ。赦し
は施されず両魂は魂を消滅し代価を払う。塵、灰、芥になり細々にカットされ
悪の魂の材料になれればまだしも幸運だ。
 罪の後先も定かでなく少年は過去世の業に罰せられ今やそのラストステージ
にあり傘法師にも悪因があった。人の霊的レベルは頑迷で蒙昧で幼稚で傘法師
に転じた魂の救済は無に近しい。一切の救い、赦し、和みを拒む恨霊と向き合
う術があろうか。救済も赦免も和解もなく、あらゆる贖いは徒労に終わる。
ローマ法王も霊的に生れ変れと説いた地があるとか。地球は恨の呪の斑地、心
して生きよ、暮らせよ、逝けよ。

【叙事詩的補説】 
 宇宙はニュートン力学の世界、相対性力学の世界、量子力学の世界、プラズ
マ力学の世界と、地下プレートのように数枚の事象の境界面で峻別される異相
界からなる。ニュートン界と量子界を往来する魂にとって量子界とは、思索も
感情も実相になるミクロの世界、所謂る冥界だ。然る所、量子生物の魂は肉体
が死すれば量子界の冥界に還る、所謂る成仏だ。
 冥界に魂が持ち込める物は記憶だけ。思いが記憶になり、思いを作る器官、
脳のない霊魂に新たに記憶は生じない。魂のアイデンティティーは、本質は、
大元は、ニュートン力学の場で培った感情の毛根にまで至る根こそぎだ。記憶
の総体が神を創り悪魔を産み、天国を築き地獄を打ち立てる。一方は他方の、
他方は一方の鏡合わせの世界のようだ。
 思い出は魂の個性になり細胞膜になり活動エナジーになる。そして内部に渡
り骨肉に分化し、更に粒子の粒々に溶け魂の質に見合った色香に変り費える。
やがてゲージはゼロになり、燃料補給のため色香だけを携えて転生するのだ。
有り体に言うなら魂はエネルギー源の記憶を作れず、要に応じて受精卵という
ガソリンスタンドに立ち寄る弐界の旅人だ。
 魂にとってニュートン界と量子界はネガとポジの関係で、互いへの気遣いは
量子界で思いは実体化し内心の自由は存在しないさねから生じた。思索は魂同
士の共体験になり霊前の現となる。不和、恨怨、軋轢……気遣いの対極の言葉
で魂同士にウジを湧かせてはならない。
 冥界の集団のメンバーの思いは狭小で均質だ。異霊魂排除のピアプレッシャ
ーは熾烈で善霊も凡霊も悪霊も集団の構成員は酷似した者となる。幼子のよう
に純粋に無垢に素朴に善人である生を全うしたい。さすれば量子界にある天国
の地域に居住権を得、輪廻とカルマの本道に沿って歩める。
 ミクロの世界の時空は可逆的双方向的で次元に縛られない。されど99.9
999%の霊的未覚醒の魂は、地上での言動や思考や教条に緊縛され身動き叶
わぬ暮らしになる。そこは絶海の孤島の異霊種交流のない天国や地獄という孤
立社会だ。
 疑念は迷いを生み天国への道を針の穴にする。名ばかりの神の島への成仏に
は地上の教義に疑念を抱かない生き方が最善だ。しかし記憶の補充のため肉体
という地上のスタンドへ立ち寄る日は必ず来る。転生を拒めばガス欠になり立
往生するがそれもやはり地球での生き方次第だ。
 天国のすぐ背後には滅亡が構える。頑迷に永遠を信じた魂は針は満タンでも
実残量は零で、ある日俄かに海のモズクとなる。高度に進化した仏陀の魂は脳
器官を具し、転生の必然性と輪廻の法則から放たれた。とは言え自在に時空を
駆け抜ける仏陀も宇宙という掌上の煌めきである。

【括りとしての叙事詩的後書き】
 現代科学を以っても解明困難な現象や再現性を担保できない事象がある一方、
二百年前の痴れ事が実用になったアイデアもある。前者としてスピリチュアル
な神妙との遭遇が囁かれる。霊を見る、見られる、触れる、触れられる、話す、
話しかけられるといった類の知覚だ。
 【少年と傘法師】は霊的実体験とネットなどの体験談にヒントを得た。輪廻、
転生、霊魂と死後の相様を彷彿とさせ仏陀が開いた悟りの境地とも重複する。
むろん仏陀が先にあり本作はその跡を擬えた謂わば幻想のデジャブの世界だ。
 触れる、触れられるなら風の正体が窒素や酸素であるように魂は物質だろう。
話す、話しかけるなら意思ある物質だ。そして見る、見られるなら形ある物だ。
つまり霊魂は量子生命体とでも呼称すべきものだろう。
 自然界で物は低きに遷るのが必定、魂も肉体と同様に塵や芥になり地に回帰
する運命だ。回帰回避の鍵は輪廻か記憶を作る器官、つまり脳の形成である。
有るはずもない永遠を頼り量子界に留まれば地獄の竈が口を開いている。中に
は既に茹で上がった無数の蛙が居るだろう。
 魂は地上で蓄えた記憶を冥界でエネルギーに変換し暮らしに役立て、転生を
繰り返す意思と形のある独自体です。池面の水鳥のように絶えず脚を回し、そ
の足掻きの一回転が一転生なのです。数千年以上も前に宇宙の理を会得した仏
陀の霊的高智に唯に頭は下がります。
 それでも何れ魂は老化し輪廻の旅路に耐えられず冥界の花火になるでしょう。
天国地方や地獄地方を包括する宇宙も滅びからフリーではなく諸般はおしなべ
て無常です。しかし無常と謂えど無敵ではありません。無常への対処方として
西洋は愛を東洋は諦念を編み出したようです。自己を無にしても厭わない愛と
臭いものには蓋の諦めでは軍配は明白ですが。
 二たび三たび、宇宙は常しえを内包しません。永遠を頼れば転生の能力を奪
われ、朝に咲き夕には枯れる花になるでしょう。幻想の楽園に囚われつつ、喜
びつつ、騙されつつ滅するのです。原始の洞穴人や霊的に未覚醒人が落ちる罠、
永遠を語る者は災いをもたらします。 
 数億の魂は紛いの教義を教えられ滅するべきだろうか。転生の能力をもぎ取
られ駒切にされ他の魂の材料になって然るべきだろうか。転生の否定は魂には
死刑宣告であり、人類には取り戻せない悪因をもたらす。
 恐らく思うに今や再度の宗教改革が渇望され、前回は見過ごされた教義上の
矛盾点を正すべきチャンスが到来したのだろう。そこで最低限必要と思われる
改革のメインテーマを上げ本作【少年と傘法師】を括りたい。

1.聖典検証委員会の発足
 聖典は神が予言者に降臨し授けた書物である。にも関わらず賜物としては疑
問に思う箇所がいくつかありそうだ。終末思想、悪の四騎士、選民思想などで
ある。悪魔と神はほぼ同格、悪魔が神を騙り予言者に乗り移り混記させた可能
はないだろうか。悪人はこれらを後ろ盾に戦争を勃発させ、疫病を流行らせ、
災害を起こし、善人を悪道に誘い込んできた。また人類に対しての傘法師を送
り込みもした。悪魔は巧妙で大胆で緻密で他にも罠を絡めていそうだ。速やか
に委員会を立ち上げ、この種の予言を削除しその旨の脚注を載せるのが責務か
つ急務ではないだろうか。

2.第二の宗教改革について
 改革は日本でスタートし完了すること。神道には悪魔が隙居る余地のある成
文経典がない。にも関わらず完璧な体系を具している。しかも輪廻を解明した
仏教とも見事に融和している。そしてその仏教経典は先達の高智により形式的
権威にした念仏経典だ。これらの仕組みは奇跡そのものだ。加えて魂は霊的に
進化し信仰は書物から読み解くのではなく、直接霊に語りかけるようになる。
歴史的にこの地が穢れのない感性を保持してきた証で、アインシュタインも神
が温存した恵みの地であると言ったとか。
 悪魔の足跡の付く可能性の高い成文経典、対してその足跡の付き難い無成文
経典の奥義の深さよ、思慮の厚さよ、恵みの尊さよ。この島国が改革の主舞台
になるのは理に叶っている。しかも現代は浄化の逆の悪魔の蜜集地帯は様々な
統計で可視化しやすい。それでも聖典への外科手術が困難なら新々約聖典を編
纂するべきではなかろうか。

3.世界共通の説教の創作
 世界宗教の今、一部地域の神話的な話はその地方の事情に委ねてはどうか。
多くは追放された、捕囚された、迫害を受けた、試されたなどと恨に通じる。
世界標準の理解と赦免の説話を創作し人類の霊的進化を図るべきではないか。

4.輪廻転生のルネサンス
 原初、キリスト教も認めたと言う。転生は永遠の責苦と離反信徒が続出し教
義から除外した経緯があるやに聞く。なら悪魔に心を売った見本であり身を削
ってでも買い戻さなければならない。

5.威信を損なう説法の保留
 一週間で宇宙を作った話、神に似せて人を作った話、神は全知全能である話、
永遠の天国の話……布教の為の創作か。やはり疑問に感じる者は多いと思う。
当該箇所に抽象的な話であると脚注を入れ公に認めるべきではないだろうか。

6.その他(多神教化の模索、ロボトミー手術と安楽死の容認、進化論の容認)
 魂は死ぬ間際の思考に最も影響を受ける。ロボトミー手術で悪の心を消して
刑を執行すれば、或いは安楽死で惚け前の心で送って上げれば人としての魂を
持って旅立てる。また対比だが一神教は性質上、排他的で好戦的な魂を産む傾
向にありそうだ。多神教の要素も取り入れてはどうか。


 頑なな原理主義やカルト宗教が幅をきかせ悪魔が微笑んではならない。人も
物も変化し進化する。改革を怠れば霊的に覚醒した人、良識ある人は信仰心を
失う。既に兆候は北欧で顕著で無信心者が増えていると聞く。
 遇者や権力者に阿る単に拡張性の強靭な宗教であっていいものか。宗教界は
人類の霊的進化に併せ教義のアップデートが必要ではないか。我々の神が古代
の神々の辿った歴史の添え物になる道は避けたい。
 改革に伴い悪の勢力は削がれ広範な平和が訪れる。日本は悪魔が隙居る可能
性の低い無成文経典の霊的浄化力の強い神道の地、輪廻を解明したた仏教とも
融合した和合の地、スムーズな改革に最適な御霊の故郷だ。心から改革は日本
でスタートし完了することを願う。
 少年と傘法師に戻りますが我が身にも法師がいます。園児の頃から折に触れ
顕れた恨霊です。時には自己中な理由で救いの手を伸ばしもしましたが恵みの
御霊とは縁遠い悪霊です。よって私には守護神や守護霊に関する知識や体験は
薄く語る資格はありません。
 私たちの守護神は夏の日の二個の閃光で焼き尽くされました。フェニックス
のように蘇るかは私の類の霊力では知る由もありません。しかし少なくとも我
々の神は輪廻と転生を認める正直で慈悲深い神でした。
 信じるか信じないかはあなた次第の世界です。さりとて私には若干の霊力が
あり実体験に基づく話でもあるゆえ疎かにできないのです。量子界で心と精神
は物質化します。神仏が蘇るなら地上の心が冥界で硬固な物質となり強靭な後
ろ盾となるからです。心して参拝したい。且つ世の敬虔な信徒に恵みあれ。






















23/10/09 22:59更新 / アベタアイ



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