ポエム
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君を守る者……冥界の守護天使
逝ったなら天駆け抜ける栗毛の駿馬に乗せ
水音泡立つ清流の河原に横たえ
流れ行く水面の果を見ていて欲しい
俺は世界を捨てても戻って来るし
立ち帰る先はお前の厚いその胸だけ
例え深海のうねりに紛れていようと
お前に続く道は迷わず判る
顕れたなら柔らかな肉質のその胸で包んで欲しい
白い光となり点となって消えるまで守って行くよ


精霊流しの灯りが水面を揺らす船の舳先は
風が刻んだ俺とお前の契りの指定席
何が過ろうと肩抱き溶け合いゆらゆら
揺れる船上の赤と青の淡やかな鬼火よ
二人で行こうな幽界のあの深淵まで
そこは楽園かそこは天国かはたまた
草穂が萌え立ち香る田園か
舵はあるだろか無ければ共に漕ごうな思い出導に
船を降りれば夜空の彼方に真っ直ぐ続く道がある


俺は当てどもなく荒野をさまようはぐれ犬
その日の血肉を求め貪り食らうだけ
お前に預けた泥に塗れたこの紐の先
紐は聳え立つアンデスの霊峰に漂い
ヒマラヤの紺碧の天空になびくだろ 
俺は子供のまま稀にも俺を変えられない
育み導けるのはお前だけ
光と波となった俺は時空を駆け抜ける風花になる
それが荒野を独り生き抜いた過去世への見返りか
風は戻る。お前の胸元を這う指先の感触を頼りに


          













23/09/18 08:28更新 / アベタアイ



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