ポエム
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ふた
憧れた世界は深い海か それとも広い空か

地に足をつけて ちゃんと歩いて見せて

水もない 雲もない場所で

この両の足は君の元へ行くため


例えるならば 黒百合が咲き誇る花畑のよう

青白く燃える光に触れさせてよ

風もない 太陽もない場所で

この双つの手は君を抱きしめるため


二口食べれば ほら 赤い実がなるよ

アダムとイブもきっと知らない

青い唇で教えて 私にも見えない真実

この口はそれを塞ぐため


瞳に映った色は何色?

溺れた二つの心臓を見て 貴方は何を思う?

流されたら最後 元には戻れない

冥界への門が開く


二人は愛し合って いつまでも幸せに

なんて御伽噺捨てちゃえば?

そんなもの要らないでしょう 私たちには

底のない暗闇に堕とされた感覚






これにて終演 蓋を閉めましょう

え、蓋は元々開いてない?

おかしいね。私が聞いたところでは…




違うよ。彼らの蓋が閉まってるんじゃない。















僕らが見えないだけだ。
20/09/19 12:20更新 / ゆず



談話室



■作者メッセージ
彼らのふたは閉まってなんかいない

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