鴉
冬夜の底から白い鴉が
星の無い空を見上げている
体は街灯の灯を受けて
弱く、悲しく反射している
枝のように細い足が
痛さにふるえ、寒さに凍え
その足下に溜まっているのは
それは、涙ではないだろうか
黒い体に雪を塗って
白い鴉はうずくまる。
「お日様、どうか昇らないで」
「ああ、私が溶けてゆく。」
星の無い空を見上げている
体は街灯の灯を受けて
弱く、悲しく反射している
枝のように細い足が
痛さにふるえ、寒さに凍え
その足下に溜まっているのは
それは、涙ではないだろうか
黒い体に雪を塗って
白い鴉はうずくまる。
「お日様、どうか昇らないで」
「ああ、私が溶けてゆく。」