この感情は浅葱色
明るいようで少し昏い
綺麗なようで濁っていた
深くて暗い水底のよう


あの心は杏色
甘い無意識の誘惑
手を伸ばしても届かない
温かく柔らかな落日の光


その想いはどどめ色
冀うは黄昏の陽
願いは成就せず
いつか腐り落ちる醜悪な果実


この情景は鉛色
果実を踏みつぶし
感情をタイムカプセルに変え
今か今かと薄明の時を待つ

■作者メッセージ
第四作
目の前で終わる恋