ポエム
[TOP]
語り手の責任
どろりと心を掬い上げ一口嗜む。舌先を鳴らし味見をねっとり。頑固な口が開くと罵詈雑言。
「ならば食うなと言う話ですよ。身の回りには己の起承転結さえもままならない状態で他人を変えようとする者がいる。絶対的に他者を理解することはできないし、ましてや変えることなんて夢物語だ。変えると言うのなら本人が変わる意思を持てるよう誘導するくらいだ。…と、ここまで話してみたもののこんな話は序章に過ぎないわけで。心を掬い上げた奴が何故そうしたのかわからない以上、こちらも一方的に非難する輩に変わりがないんです。多面的な視点で物事を判断するのが大事なんですねぇ…」

掬い上げられた心は自分の個性を確立。内側から固く柔軟な心。とてもうまい。「あぁこう言うことがあるから怖いんですよ。先ほどまでの私の発言は上記のことでひっくり返ってしまったわけです。誰が分かるもんですか。罵詈雑言を吐かれたとしても変わることができる非常に稀な状況ですね。これだから雄弁は銀なのです。」

物語の起承転結も、自分の言葉にも責任を持たない奴の文章は掴みづらく度し難い。
簡潔に完結していれば拗れることもなかっただろうに。
25/01/17 10:07更新 / フラワー党主任



談話室

■作者メッセージ
お立ち寄り頂きありがとうございます。

TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c