夜の姿
大いなる黒よ
我限りない早熟を以て
描かんとする 夜の姿を
築かれるべきは城なり
渡り給うは想いの矢なり
今朝より出でて 遠からぬ空へ
運ばれゆくは歌なり
読まれぬ春草の影幻は
これ美しからずや
我のみぞ 君を知る
見事なる羽根を以て
まさに夜は来れり
霞がかる人々の眼は
しもべの如く もやく染まれり
風は獰猛な爪の如く
家々を襲い 脆くも崩れ去る
ちぎれる肉のおぞましき臭いに
なおも我の膝は従わず
夜の暗きこと一切を写しとり
今ぞ 恐れなす衆生の霧を晴らさん
我限りない早熟を以て
描かんとする 夜の姿を
築かれるべきは城なり
渡り給うは想いの矢なり
今朝より出でて 遠からぬ空へ
運ばれゆくは歌なり
読まれぬ春草の影幻は
これ美しからずや
我のみぞ 君を知る
見事なる羽根を以て
まさに夜は来れり
霞がかる人々の眼は
しもべの如く もやく染まれり
風は獰猛な爪の如く
家々を襲い 脆くも崩れ去る
ちぎれる肉のおぞましき臭いに
なおも我の膝は従わず
夜の暗きこと一切を写しとり
今ぞ 恐れなす衆生の霧を晴らさん