なにもない
なにもない
書店の片隅のカフェで
珈琲を啜りながら
老眼鏡をかけ
柳田國男氏の「遠野物語」を
読んでいる
たまに本を閉じては
机のうえへ置き
老眼鏡外しては
口許に手をやって
小さく欠伸する
ほんとうになにもない
珈琲がまるで
苦いだけの水だろうが
柳田の活字が読みづらいだろうが
どうでもよい
ただここにいること
昼飯も食べず
腹の虫を聞きながら
昼前の本屋のカフェで
くつろいでいる
ただそれだけのこと
書店の片隅のカフェで
珈琲を啜りながら
老眼鏡をかけ
柳田國男氏の「遠野物語」を
読んでいる
たまに本を閉じては
机のうえへ置き
老眼鏡外しては
口許に手をやって
小さく欠伸する
ほんとうになにもない
珈琲がまるで
苦いだけの水だろうが
柳田の活字が読みづらいだろうが
どうでもよい
ただここにいること
昼飯も食べず
腹の虫を聞きながら
昼前の本屋のカフェで
くつろいでいる
ただそれだけのこと