風船
風船は大きく膨らんでいた
それはまるで
心臓から送り込まれる赤い血漿のよう
どくどくと脈打つ命
風船はいつの間にか萎んでいた
まるで全てを諦めたような
ひしゃげた姿になって佇んでいた
石の飛礫から身を守り風船は物陰に潜む
皺くちゃの泣き出しそうな顔で
体を頼りなくくの字に曲げて
硬い石に体を破かれ
穴だらけとなった赤い風船
情けない姿になりながらも
少しずつ外気を取り入れ
風船はまた体を大きく
膨らませてゆく
それはまるで
心臓から送り込まれる赤い血漿のよう
どくどくと脈打つ命
風船はいつの間にか萎んでいた
まるで全てを諦めたような
ひしゃげた姿になって佇んでいた
石の飛礫から身を守り風船は物陰に潜む
皺くちゃの泣き出しそうな顔で
体を頼りなくくの字に曲げて
硬い石に体を破かれ
穴だらけとなった赤い風船
情けない姿になりながらも
少しずつ外気を取り入れ
風船はまた体を大きく
膨らませてゆく