ポエム
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憂いの果実
包むような優しい眼差しで
私を見守ってくれた貴方
貴方のその温かな手に
いつまでもすがりつきたかった
だけど、残酷な時刻(とき)の女神が
ふたりを引き離し
やがて、ココロまで
バラバラにしてしまった

私の大切なヒト
どうして私はあの時
貴方に本当の気持ちを
伝えなかったのだろう
貴方は私の口から発せられる
一言ひとことに耳を傾けて
待っていてくれていたのに

切ない涙が熱い軌跡を描いて溢れ堕ちる
ぐちゃぐちゃに崩れた
パズルの欠片(ピース)を拾い集めても
もう何もかも元には戻らない

解っている
そんな簡単な事でさえ
頭では理解していても
ココロは言うことを訊かないよ

貴方は今では
ピンク色した甘い果実に
夢中になって
追いかけているけれど
本心はどこか
虚無を抱えている
ふたりの淡い恋が
最終章を迎えない限り
憂(うれ)う紅の絆は
途切れることはない

みんな私のせいだって
分かってる
だから,もうすべて
終りにしよう
24/08/17 10:57更新 / 秋乃 夕陽



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