ポエム
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表現
表現することに貪欲な幼女は
いつしか誰にもわからない
自分だけの表現を見つけるようになった

こころの底や隅っこに引っかかった
蟠りを吐き出そうと
黄色いクレヨンで半月の顔した人物を描くも
誰の目にも留まらず
幼女は少女となり
日記帳に自分なりの詩を書いた
それはただ文章を書くだけではつまらないと
少女のエゴにも似た欲求
たんぽぽの綿毛に託したその詩は
母親の目にようやく留まり
素直で何も捻くれたことのない詩の証だとして
書き続けることを勧められた

あれから四十年近くの月日が流れ
すっかり純情さを無くした私は
まったく純情さのカケラもない詩を書いて暮らしている
ただ黙々と自分の表現と向き合って
創り続ける
世の中の不条理や理不尽さを
どのように描き伝えてゆくか
私の課題はまだまだ途上にある
24/08/11 15:29更新 / 秋乃 夕陽



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