ポエム
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天泣
天が泣いていた

ただ泣いていたのではない

晴れていたのだ

雲ひとつない青空から

涙が零れていた


世界はやけに光り輝いていた

草木や建物、道路

それらが蓄えた涙一つ一つに太陽の光が当たっていた


綺麗だなと感じた

ピカピカに洗った車でドライブに出かける気分だった

嬉しくなって、心が踊って

差していた傘を放り投げた

傘はくるくる回っていった


そうだ詩を書こう

この美しい世界を言葉に残そう

タイトルは「天泣」にしよう

天泣、天が泣く

君はどうして泣いていたのだろう

どうして泣いていたのにあの美しかった世界を生めたのだろう


嬉し泣き、しか答えは浮かばない

それが答えであって欲しいと思う

君が嬉しくて、僕も嬉しいなら

そんな幸せな世界は他にないだろう

そう思うとまた僕は嬉しくなってしまって

つい泣いてしまうのだ
21/10/22 00:09更新 / きうきう



談話室



■作者メッセージ
雨ってちょっとめんどくさいですけど、それが誰かの悲しい涙だったり嬉しい涙だったりしたらと想うことができたら、私たちはもう少し優しい気持ちで傘を差すことが出来ると思います。

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