ポエム
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秋雨に想う私の"かげ"
夏の終わりを知らせる雨粒たちは

自由落下に誘われ

空気抵抗に均一化される

生まれた瞬間から叩きつけられる運命を悟り

物理法則のみに運動を支配される様子は

私のようだった


悲しいかな

雨粒たちは地を潤し

草木を潤し

清涼な人間をも潤すが

際限ない無気力に襲われ陰鬱な私は

時間と米を貪ることしか出来ないのだ

雨粒たちにさえ劣るような気がし卑屈になる


影は光があって影となり

人々に認識されるが

影に潜む"かげ"は

誰も認識することはできず

光源が移るのをひっそりと待ちわびている
21/09/03 23:54更新 / きうきう



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