一滴の夏に沈む
炎天下、陽炎立つ混凝土道の真ん中で
私はわんわん泣いておりました。
蝉も隣で泣いておりました。
ただただ泣いておりました。
汗と涙が輪郭を撫で
混凝土に黒い染みをつくりました。
ふと後ろを振り返ると、
黒い染みが点々とありました。
私はわんわん泣きました。
私はわんわん泣いておりました。
蝉も隣で泣いておりました。
ただただ泣いておりました。
汗と涙が輪郭を撫で
混凝土に黒い染みをつくりました。
ふと後ろを振り返ると、
黒い染みが点々とありました。
私はわんわん泣きました。