形無い痛み
ありきたりな景色を過ぎる
変わったのは歩いていく速度か
風が強く頬を横切る度に整えた髪
誰が見ている訳でも無いけれど
阿漕な心に隙間風を吹かせたくないばかり
思い出に変わっていくヒビ割れた壁を
そして其所に入り込む事の無い懐古を
少し高くなった瞳で流し見る
残る痛みの数だけ賢しくなっていく心を
役に立たない手の平で握り潰せたなら
きっと後少しだけ違ったんだろうなと
後で悔いる事を知らなかった子供も
きっと後少しだけ生きていたんだろうなと
そんな栓の無い月並みな後悔
何処にも無いままの形無い安らぎに
逝き場の無い痛みがチクリと走る
変わったのは歩いていく速度か
風が強く頬を横切る度に整えた髪
誰が見ている訳でも無いけれど
阿漕な心に隙間風を吹かせたくないばかり
思い出に変わっていくヒビ割れた壁を
そして其所に入り込む事の無い懐古を
少し高くなった瞳で流し見る
残る痛みの数だけ賢しくなっていく心を
役に立たない手の平で握り潰せたなら
きっと後少しだけ違ったんだろうなと
後で悔いる事を知らなかった子供も
きっと後少しだけ生きていたんだろうなと
そんな栓の無い月並みな後悔
何処にも無いままの形無い安らぎに
逝き場の無い痛みがチクリと走る