ポエム
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「お疲れ様。」
生きる方が苦しい事だと、ある日からずっと思ってる
何度も何度も死に損なって、その都度絶望してきたけど
どうにもまだ生きていて欲しいと願われてんのかな
それとも単純に、死神とやらに嫌われてんのかな

とかく、今でもたまに沸き上がるモノと戦いながらね
忘れる事と乗り越える事は違うってもう知ってるんだ
私はきっと変わってない、それだけは分かってるのさ
それが私にとって幸いか災いなのかは、分かってないけど
失った跡に残ったモノを、気安く捨てる事はしたくなかった

どれだけの痛みを追い続ければいいのか、途方に暮れる
私だけの世界では生きられないって、辛いよね
否が応でも出来上がる繋がりが、些細な違いを連れてくる
私は貴女を乗り越えたのに、また同じ感情を吹き返してさ

だかはやっぱり怖いモノだよ、「またね」ってのはさ
もしかしてまた遠い所に行ってしまうんじゃないか
私の手の平は、私が思ってたより小さかったから
溢れ落ちて、選んで捨てて、やっと掴まえてられるんだ

どうしたモノかな、上手く生きるって分からない
迷惑をかけたくないなんて、一人で生きてる訳でもないのに
私の重さに私自身が耐えられなくなるなんて笑えない
これでも強くなったんだ、弱いままでは抱えられないから

誰からも分かって貰えない辛さに貴女は折れたね
また明日って言ってくれながら、その明日は無かったね
それでよかったのかもって、今では少し思ってしまう
揃えられた靴に、お疲れ様って、言えてしまうよ

まぁいいや、私は貴女を乗り越えたよ
貴女の居ない世界に、私が流すモノはもうないよ
何処にいるのか分からないけど、良い夢を見れるといいねって
お疲れ様、よく生きたね、そう言ってあげるしかないんだよ
だから、貴女が今、微笑みながら寝ているんだって

勝手に、私に、信じさせてくれないかな
20/11/08 04:02更新 / Namari422



談話室



■作者メッセージ
「お疲れ様。」

死ぬまで生き抜いた貴女へ、私が伝えるのはこの一言だけ

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