ポエム
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開眼

そして私は目覚めたのだった

朝は必ずコーヒーを飲み
1日仕事に行く
家に帰ってきて
ご飯を作って食べる
夜は必ず本を読み

そして私はまた目覚めるのだった

しかし、今までと変わったことがある

“あの人”が家に住み始めたのだ

朝は必ずコーヒーを飲めなくなり
1日仕事に行き
家に帰ってきて
謎の料理を作った
夜は必ずテレビを観て

そして私は目覚めないのであった

“あの人”は、私の隠す苦しみを大きくした
何故?
何故引き出してくるのだろうかと
謎の料理を作りながら考えるのであった

家という枠組みの中で
聞こえてくる悲鳴は
子どもの頃の私が叫んだ声だった

重なる
重なる
重なる

理不尽に怒る鶏の
柵を蹴って逃してあげれば
もう怒ることもなかっただろう

気づけば、私は鶏になっていた

必ず飛び立とうと思っていた




22/05/14 12:40更新 / Mirror



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