ポエム
[TOP]
小さなかけら

溢れた小さなかけら

それを大事にポケットに入れた

自分が上手く飛べないことは
昔からよく
分かっていた

羽を動かすのが難しい
足を動かすのが難しい
それでも、やってみたいんだ

遠くのお日様にかざしたら
どこまでも透き通った

小さなかけら

もう傷つきたくないよ
だけど、やってみるんだ、いつも

上手くいかなくても、
お日様の暖かさを感じるときがある

それは水たまりをジャンプしたり
飛べなくて土手から転げ落ちたときだったり

小さなかけら
それは大事な大事な僕の分身だよ

オレンジ色にも水色にもみえるそれは
ピカピカ光ったよ

飛べないままの僕でも
きっと会えるから

優しい人に会えるから

溢れた小さなかけら

それを大事にポケットに入れた






21/09/25 03:12更新 / Mirror



談話室



TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c