ポエム
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漂着
ある寒い冬、海岸に赤子が打ち上げられた。それもトラックほどの大きな大きな赤子。目をしっかり閉じ、裸のまま深い呼吸を繰り返している。

寒さに震えながらも赤子は感じていた。思考や、意識よりももっと深い所で。

来たるカタストロフを。もたらされる悪を。この出来事がその前触れだということを。

野次馬達が赤子を囲む。彼らは気づいているだろうか?

ニュースでも報じられる。『今日未明、〇〇海岸で大きな赤子が打ち上げられているのが発見されました。専門家の方の意見によるとこれは...』(ノイズ)

そう、ノイズ。電波の調子が悪いらしい。もう始まっているのだ。
19/10/07 22:09更新 / アナスタシア



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