ポエム
[TOP]
楽園の蕾の夢
シュレディンガーの猫は死んでいた
そのことに私は気付いていなかった
今 死を宣告されて漸く気が付く
「楽園」は「永遠」に続かないことを
「夢」は「幻想」でしかないことを

ずっと「楽園」にいられると思っていた
その中で自分が望むまま 気の向くままに芽を茎を、
伸ばすことができるのだと
でも現実は違った
「楽園」の中の「花」にならぬ者に
「楽園」の中で「美しい花景色」に染まりきらぬ者に
その先の「夢」など存在しない

私は染まろうとしなかった
「綺麗な花」になろうとしなかった
「醜い花」になるはずの蕾は
「楽園」にそぐわず水を止められた

蕾はいまや咲く場所を失って
やがて蕾のまま枯れ落ちる
鮮やかな花々の咲く花園の陰で
誰からも忘れ去られながら
20/11/02 09:23更新 / 早桃



談話室



■作者メッセージ
初投稿です。見てくれた方ありがとうございます。
実際にあった出来事と、それを受けた気持ちを書き綴ったところ詩になったので、どうせならどこかに投稿してみようと思い投稿してみました。

TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c