煙草のけむりとカオス理論
冷たい星の下
煙草のけむり
消えるまで見てた
ゆるやかな風に踊って
漂うあれみたく
あんたはゆっくり離れ
そして消えてしまったな
今でもこの季節になると
ぽつり思い出すよ
薄着なわたしを気遣って
汚れた作業着かけてくれた
あの夜道
小さな優しさ
ほんの些細な事だ
「何故」
そんな問いの多い若さ余るあの頃
戻りたいなんて微塵も思わないけど
あんたに借りたままのCD
あれ返しに行ってたら
なにか違ってたのか
議論の余地ないカオス理論
独り酒の肴程度の
たったこれっぽっちの思い出さ
まあいいじゃないの
もう会うこともないんだし
だけどこの季節に出会す度に
あんたはふっと現れて
ほんの少し漂って消えていく
結局のところどうしたって
忘れたくないんだ
笑ってくれるか
でもまあ
それもいいじゃないの