ピーターパン
だれもいない世界に
ふたりだけで飛んでいこうよ
そう言って差し出された
きみの半透明の手をとった
笑った顔もその声も
ぼんやりとしか感じられないけど
握り返す力は
とても強かった
ぐんぐん昇る身体
どんどん遠ざかる景色
わたしのいた場所
小さくなっていく
流れ星が走るのを横目に
手を繋ぎくるくる踊った
ふわふわ軽くなる身体
幸せだった
楽しかった
ものすごい速さで
握る手の力がもっと強くなる
目も開けられないくらい
息もできないくらい
そう息ができない
とても冷たい風が
身体を切り刻む
ちぎれそうな腕
痛い 苦しい 怖い
ねえピーターパン
もうすすめないよ
振り返ったきみは
もう半透明じゃない
消えかけているのはわたしだ
そのきれいな手を振りほどいて
まっ逆さまに墜ちていく
一瞬だった
叩きつけられた地面は
ひどくあたたかく感じて
痛みを全身で受け止めた
そのまま見上げた夜空
もうどこにもいないきみ
頬を伝う涙
ここがわたしのいるべき場所
ふたりだけの世界
行きたかったな
どちらかの世界では
どちらかが消えてしまう
わかっていたのに
瞳を強く閉じて
きみの姿を焼き付けた
悲しそうなピーターパン
誰より愛しいピーターパン
お願いもう二度と
会いにこないで
ふたりだけで飛んでいこうよ
そう言って差し出された
きみの半透明の手をとった
笑った顔もその声も
ぼんやりとしか感じられないけど
握り返す力は
とても強かった
ぐんぐん昇る身体
どんどん遠ざかる景色
わたしのいた場所
小さくなっていく
流れ星が走るのを横目に
手を繋ぎくるくる踊った
ふわふわ軽くなる身体
幸せだった
楽しかった
ものすごい速さで
握る手の力がもっと強くなる
目も開けられないくらい
息もできないくらい
そう息ができない
とても冷たい風が
身体を切り刻む
ちぎれそうな腕
痛い 苦しい 怖い
ねえピーターパン
もうすすめないよ
振り返ったきみは
もう半透明じゃない
消えかけているのはわたしだ
そのきれいな手を振りほどいて
まっ逆さまに墜ちていく
一瞬だった
叩きつけられた地面は
ひどくあたたかく感じて
痛みを全身で受け止めた
そのまま見上げた夜空
もうどこにもいないきみ
頬を伝う涙
ここがわたしのいるべき場所
ふたりだけの世界
行きたかったな
どちらかの世界では
どちらかが消えてしまう
わかっていたのに
瞳を強く閉じて
きみの姿を焼き付けた
悲しそうなピーターパン
誰より愛しいピーターパン
お願いもう二度と
会いにこないで