ポエム
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自転車通学
鋭く純な風が、
僕の頬をなぞってゆく。

吐き出した息が、
透明な空気を白く染め、
黒い影となって、後方に消える。
風と共に頬をかすめて。

薄月と真っ青な空のキャンバスの中、
次第に吐く白は、その領域を増してゆく。
たちこぎの速さも増す一方で、
風景は乱れに乱れていた。

ギシギシと音を立てる自転車。
鋭い風が、重く分厚くなって聴こえてくる。
荒々しい音が、僕の速さを物語る。

「おはよっ!」

息の乱れがなくなった後、
僕の心臓が高まっていたことと、
サドルに座って速度を落としていた事に気付いた。

「おはよ」

そのタイミングで、
髪をなびかせた彼女
溢れんばかりの青空、
眠そうな月と黄色の太陽が
ワンフレームに収まった。

にこやかに笑う彼女を見て、
明日もまた早起きしようと思った。
20/01/09 21:20更新 /



談話室



■作者メッセージ
中学生の頃、好きだった女の子に毎朝会うためだけに早起きしてました笑
彼女のおかげで憂鬱な学校生活と朝を乗り越えられました笑

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