ポエム
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大きさ
手の中に収まった温かいモノ
手の中に収まった冷たいモノ

片手間で済まされるそれを
人々は平和と呼んでいた。

無限に広がる形のないモノを、
ある人は手の中の引き金に、
ある人は兵器の小さなボタンに、
無理やりに、形を押し込めた。

かけがえの無いそれらは、
いともたやすく、簡潔に単純に
ある一人の意思と少しの動作だけで、
温もりを消失させれるのだ。

どこかの誰かが撃たれたらしい。
ボタンを持ったある人が広島に来たらしい。
北の誰かがミサイルを試したらしい。
ある人がある人にDMを送ったらしい。
異常か日常か。
小さくて冷たいそれらを、
僕らは温かい手のひらに置いた。
20/01/07 22:28更新 /



談話室



■作者メッセージ
最近思った、人の命というある意味、言葉では言い表すことの出来ないほどのものを、
武器や毒物、なんかでちょこっとやっただけで、永遠に失わせられるという、異常性、非日常性を感じて、詩にしました。

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