波の音は聞こえない
人影もまばらな海辺の堤防に
車を停めて波の音を聞いている
何年もの月日が過ぎて
隣のシートに座っている君
通り過ぎた時間をお互い紐解きながら
少しずつ、丁寧に、言葉を探して
ここに来るまでの数ヶ月のことを
沢山迷ったのと君は笑っている
僕は静かに横顔を見つめて
ありったけの勇気を出して
君の手に、静かに僕の手を重ねると
前のように、私は若くないわと
誰にも邪魔されない
パラレルワールド
言葉の変わりに
握り返して
小さく頷く
このまま君を帰しはしない
昔のように君を抱くとき
波の音は聞こえない
車を停めて波の音を聞いている
何年もの月日が過ぎて
隣のシートに座っている君
通り過ぎた時間をお互い紐解きながら
少しずつ、丁寧に、言葉を探して
ここに来るまでの数ヶ月のことを
沢山迷ったのと君は笑っている
僕は静かに横顔を見つめて
ありったけの勇気を出して
君の手に、静かに僕の手を重ねると
前のように、私は若くないわと
誰にも邪魔されない
パラレルワールド
言葉の変わりに
握り返して
小さく頷く
このまま君を帰しはしない
昔のように君を抱くとき
波の音は聞こえない