ポエム
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月と薔薇
「今宵、此方は月が綺麗ですが其方は如何でしょう」

「いいえ。雲で隠れていますわ。綺麗とはとても。」

「左様ですか。ならば私が贈った三本の赤薔薇も花瓶ごと捨てて頂けたらと思います。」

「いいえ。あんなに情熱的な色の薔薇 勿体無くてとても。」

「残酷ですね。」

「ええ。本当に。私達の関係は所詮 十三本の赤薔薇と同じですから。」

受話器を置く。眠る。

月と薔薇 鳥山渉
20/01/10 16:01更新 / 言欲



談話室



■作者メッセージ
詩って言えるのかな って書き終えてから思った。
ロマンチックでスマートでちょっと切ないのが書きたかった。
本当は五行詩にしたかったけど まあこれはこれで良いな と。

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