ポエム
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シャンプーハット
「シャンプーハットを買いに行こう」
ある朝君はそう言った
一緒にミルクティーを飲んでいる時だった
まだ少し寒い十一月の昼さがり

ラジオをかけて 車を走らせる
君は隣で煙草を吸ってたね
白いワイシャツの似合う君
ラジオで流れる知らない洋楽

目的のものを買い終えて
満足そうな横顔を見つめる
子供みたいに無邪気な君
一体何をするのだろうか

家に帰ってビールを開ける
外にはもうすぐ夜が来る
沈む僕の顔を 覗き込む君の姿は
シャンプーハットを顔にはめ

「ライオン」と呟いた

笑う僕と 真剣な君
とある十一月の物語

シャンプーハット 鳥山渉
19/11/11 17:06更新 / 言欲



談話室



■作者メッセージ
お久しぶりです。
誕生日前 価値観がまた少し変わるその前に ちょっとだけ戻ってきました。

寝起きに頭にふと浮かんだ「シャンプーハットとミルクティー」って言葉の組み合わせ。
なんかいいなって。

ふと思ったんです。 僕、この一年で 「誰かを救うため」 から 「綺麗なものを」に僕の中の何かが移ろいだ気がします。
まだ 不安定で ふらふらとしていますし 誰かの助けになりたい気持ちは変わりません。

明日 十一月十二日で ひとつ 大人に近づいてしまいますが 子供っぽさも 大人への憧れも どちらも捨てずにいられたら。
素敵を届ける一年を目指します。

また不定期で投稿をしていきます。
不安定で 不恰好かもしれませんが どうかみてくだされば。

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