ポエム
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梅雨の七時半
雨上がりの肌にまとわりつくような
じめっとした空気と
車道を走る車の
通り過ぎ行く音が
僕らを包む梅雨の夜七時半

濡れたアスファルトの匂いと
遠くの田んぼの蛙の合唱
爪先は露に濡れた草花に湿らされ
靴下が少し気持ち悪い

車のライトが僕らを一瞬
照らしては過ぎ去っていく
流星のような一瞬
君と僕の手の先が少し触れる
心臓が跳ね上がるのを隠す
永遠のような一瞬

早く帰って靴下を脱ぎたい自分と
ずっとこの時が続けば と願う自分
ごちゃ混ぜになった脳味噌から
口へと流された言葉は
「お腹空いたね」
君は俯きながら
「そうだね」
と ぽつり

梅雨の七時半 鳥山あゆむ
23/06/13 20:12更新 / 言欲



談話室



■作者メッセージ
雨の日は好きだ。
じめじめした人間だから、じめじめした空気が好き。

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