梅雨の七時半
雨上がりの肌にまとわりつくような
じめっとした空気と
車道を走る車の
通り過ぎ行く音が
僕らを包む梅雨の夜七時半
濡れたアスファルトの匂いと
遠くの田んぼの蛙の合唱
爪先は露に濡れた草花に湿らされ
靴下が少し気持ち悪い
車のライトが僕らを一瞬
照らしては過ぎ去っていく
流星のような一瞬
君と僕の手の先が少し触れる
心臓が跳ね上がるのを隠す
永遠のような一瞬
早く帰って靴下を脱ぎたい自分と
ずっとこの時が続けば と願う自分
ごちゃ混ぜになった脳味噌から
口へと流された言葉は
「お腹空いたね」
君は俯きながら
「そうだね」
と ぽつり
梅雨の七時半 鳥山あゆむ
じめっとした空気と
車道を走る車の
通り過ぎ行く音が
僕らを包む梅雨の夜七時半
濡れたアスファルトの匂いと
遠くの田んぼの蛙の合唱
爪先は露に濡れた草花に湿らされ
靴下が少し気持ち悪い
車のライトが僕らを一瞬
照らしては過ぎ去っていく
流星のような一瞬
君と僕の手の先が少し触れる
心臓が跳ね上がるのを隠す
永遠のような一瞬
早く帰って靴下を脱ぎたい自分と
ずっとこの時が続けば と願う自分
ごちゃ混ぜになった脳味噌から
口へと流された言葉は
「お腹空いたね」
君は俯きながら
「そうだね」
と ぽつり
梅雨の七時半 鳥山あゆむ