ポエム
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その恋路を
君もずっと独りなんじゃないかと思ってた
誰よりも努力家で 
僕なんかよりずっと辛い過去を背負って
それでも眩しく輝く君に
明るく優しい君に
僕は過去の自分を重ねていた
真逆のクセにね

でも人の悪いところが一度見えたら
目が離せなくて 釘付けになる
そうなったらじわりじわりと
嫌なとこだけが見えて行く
まるで呪い
僕も君もおんなじだったのに

君は努力した
正しくあろうとした
その結果 君は独りじゃなくなった
嬉しかった
虚無感と過去の絶望に
押し潰されそうになりながら生きる
そんな僕と同じ道を辿らないで済む君
そしてこれから先 君に
幸せな日々が待っているであろうことが
ただ 嬉しかった


君の物語がどんな結末を迎えても
きっとこれから先の時間は君を
大きく成長させるだろう
さあ 青春を謳歌しろ
君は僕と同じ負け犬じゃない
誰かを愛し 誰かに愛される
独りよがりの愛じゃなくて
巡り巡る愛の輪に足を踏み入れたのだ

おめでとう。幸せにな。
僕はその恋路を 心の底から応援しよう

その恋路を 鳥山あゆむ
23/01/02 09:53更新 / 言欲



談話室



■作者メッセージ
遅くなりましたが 新年明けましておめでとうございます。
本年もマイペースにやっていこうと思います。
鳥山は 12/27日にコロナウイルスを発症し 隔離される孤独な年末年始を送っています。

さて この作品について。
昨晩、妹に恋人ができたと報告を受けました。
実は去年のクリスマスにはもう付き合ってたようです。
鳥山は自他共に認めるシスコンです。
そりゃあ妹が大切で仕方ないです。
でも いつかはこんな日が来ると 頭の片隅にはあった。
そんな時 鳥山はどう在るのか いつも考えていました。
結論から言います。

号泣しました。嬉し泣き。

というのも、妹は中学時代不登校になってしまい 高校は通信制に通っています。
時々散歩をする時決まって「恋愛とは何か」と言っていました。
妹も鳥山も 他人の悪いところが見えたら そこしか見えなくなるタチです。
一度妹といい感じになった男性も そのタチのせいで付き合う前にサヨウナラ。
鳥山と同じで「愛とは何か」「家族以外に自分を愛する者はいるのか」
常に愛に飢えてきたんじゃないかと勝手に思っています。
本人はそういう弱みを見せない強い子に育ったので。
過去の自分のことが許せなくて 前は進めないんじゃないか。
勝手に思っていました。

でも妹は 鳥山の知らないところでどんどん成長して 大人になっていきます。
ガキのまま理想に取り憑かれ 過去に押し潰されそうになりながら苦しむ鳥山と違い
現実を見据えて きっと辛かった過去も受け入れて進んでるんだろうなって。
鳥山の方がお兄ちゃんなのに どっちが年上だかわかりゃしない。

そんな妹に恋人ができた。
また成長していくんだな って。
それが素直に嬉しくて でもわりと悔しかったり寂しかったりして。

ただこれだけは言えます。
妹にはこれから先ずっと 幸せでいて欲しい。
人生は幸せと不幸の繰り返し。
でもそれでも 叶うなら幸せな時間がたくさん続いて 不幸な時間なんてあっという間に過ぎ去って欲しい。
そして時々でいいから 兄にかまって欲しい。

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