ポエム
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涙とフタゴムシ
猫の涙は透き通っていて
烏の涙は濁っている
狸の涙は愛のしるしで
僕の涙は絶望の中にしかない

僕も君とフタゴムシになれたなら
目玉を捨てて一緒にいられたら
絶望の中で涙を流すことも無くなって
もう寂しい思いをしなくて済む

そんなふうに考えながら
吸った煙草はいつもと違って
しょっぱい味がした
なんでだろ なんでだろ

君の涙は透き通っていて
大人の涙は濁ってる
父母の涙は愛のしるし
僕の涙はやっぱり絶望の中に

僕も君も一匹のフタゴムシ
つがいを求めて
ひとりぼっちで彷徨ってる
きっと僕らこのまま
ああ やっぱりしょっぱい

涙とフタゴムシ 鳥山あゆむ
22/11/27 04:33更新 / 言欲



談話室



■作者メッセージ
先日 高校時代に読んで感動した小説の実写映画を見ました。
原作はすごく面白かったので 映画への期待値も上がっていたのか
見た後は「こんなものか」と 当時ほどの感動もありませんでした。
その作品も寄生虫をテーマにした作品です。
「恋する寄生虫」という作品です。
もしよければ読んでみてください。

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