ポエム
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魔法使いさんへ
君の声が好き
あったくて
やわらかくて
でも凛としてて
硝子細工みたいに綺麗な声

顔も知らない君のことを
好きだなんて言うのはさ
おかしな話かもしれないね
でも
君の声
君の言葉
君の生き方
君のソトガワじゃない
君のウチガワに僕はひどく惚れ込んでしまった

春が待ち遠しい
君はどんな格好で来るのかな
楽しそうな時はどんなふうに笑うのかな
君と会って過ごす時間は
きっとものすごく速く感じるだろう
だって電話越しで話すだけで
時間を忘れるくらい楽しいんだ
会ったらきっと あっという間
まるで魔法だよ

早く会いたいな
でも
楽しさが一瞬で終わるなら
ずっと会えないまま
なんて考えが頭をよぎる

嗚呼 魔法使いさん
僕が君に会えた時
別れ際にどうか魔法をかけて欲しい
家に帰って 眠りについて
起きてからまた頑張れる魔法を

魔法使いさんへ 鳥山あゆむ
22/11/17 08:10更新 / 言欲



談話室



■作者メッセージ
僕の好きな人は 顔も名前も知らない人です。
知っているのは大まかな趣味と連絡先 それと住んでいる県だけ。
とあるSNSで出会った人です。
僕がその人のことを好きなのは 本人も知っています。
春ごろ 会おうと言う約束もしました。

正直 怖いです。
会ってしまったら きっと鳥山の人間としての不出来さが露呈する。
その人は決して嗤ったりしない それはわかっている。
でも「鳥山あゆむ」ってのは会ってみたらこんなもんか。
そんなふうに思われないか不安。

でもきっと会ってみたら
電話越しにいつも話すみたいに
こんな不安、最初からなかったかのように
魔法で吹き飛ばしてくれる。
そんな淡い期待もある。

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