ポエム
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旅のゴール
太陽が夜を朝に
塗り替えるんじゃない
夜が透明になって朝の色が滲むんだ
水に絵の具を溶かしたみたいに
涙が溢れそうな瞳で見る夜みたいに
じわりじわりと 朝の色が滲むんだよ

僕が目指した『旅の目的地』
あの景色はどうやら
「暁紅」っていうらしいんだ
あの時の僕は知らなかった
あの色にも名前はあったんだ

あれからどれだけ経っただろう
四季は巡り 出会い別れて
僕も少しずつ前に進んで
救おうと伸ばした手は
いつだって届かなくて
何度も挫けそうなこの胸の穴を
煙草とお酒で埋めて
それでも消えてしまいたい時
僕は友達を頼った

この詩はあと65字
次はどこへ行こうかな
静かで雄大な森?
凪いだ波に人々の光が映る海?
僕が次に目指すのは
星々の観客に囲まれた舞台の上だ

旅のゴール 鳥山あゆむ
21/07/24 04:43更新 / 言欲



談話室



■作者メッセージ
この詩はあと65字 ってとこ。
ほんとに「この詩は〜」から65文字です。
暇な方 数えてみてください。
この一節は鳥山が愛してやまないヨルシカの
「夕凪、花、惑い」という曲の歌詞の一節からです。
ヨルシカの曲はとてもいい曲ばかりで いつも書く時に聴いています。
作詞作曲のn-buna[ナブナ]さんは 尊敬しているクリエイターの1人です。

さて、話は変わりますが 
少し前 Twitterにて綺麗な空の名前のツイートが
写真付きで流れてきました。
その中の「暁紅」 という言葉の添えられた写真を見て
鳥山は「ああ… これだ…」って思いました。
そりゃ日本語ができてから何千年。
ないわけがなかった。
でも叶うなら 自分の表現で言葉にしたかった。
知るのが先になってしまったので 迷った末 この作品を書きました。
次に目指すのはキラキラした景色です。
目指す中で迷って 悩んで 苦しむだろうと思います。
そんな鳥山の笑いあり 涙ありのこの旅を
皆様にもご一緒して頂けたら幸いです。

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