ポエム
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お菓子マンの恋
ぼくの名前はお菓子マン
身体はチョコで脳みそはクッキー
心臓は飴玉のお菓子マンさ
身体は溶けやすいし 脳みそは固いし甘い
心臓はキラキラピュアハート

ぼくのおうちは東の森の工場さ
ある晩 月を眺めてたら
しわくちゃばあさん現れて
ぼくに魔法をかけたのさ
人間に恋する素敵な魔法

町で見かけた素敵なアノ子
見ているだけで溶けちゃいそう
声をかけてみたいけど
お菓子のぼくじゃ ダメだろな

その日もその子を見ていたら
その子は突然泣き出した
何がそんなに悲しいのだろう
頭の中がクッキーの
ぼくにゃわかりはしなかった

それでも放っておけなくて
勇気を出して 声かけた
あらあらそこのお嬢さん
なにがそんなに悲しいの?
全身お菓子のお菓子マン
美味しい身体で 君を元気付けるよ

すると泣いてたお嬢さん
嗚咽を漏らしながらも こう言った
叶わぬ恋をしたのです
身分の違いで一緒になれず
それでも想いは絶えぬそう
思い出して 泣いたそう

話を聞いたお菓子マン
あらあらこれは何事か
チョコの体で抱きしめた
自分が溶けるの気にもせず
君はこんなに暖かい
その情熱は きっと叶う

お菓子マンも 同じだね
叶わぬ恋をしたが故
かなしい思いをしただろう
それでも相手を想う故
身体を溶かして慰める

想いを察した女の子
きっと難しい気持ちだろう
けれどもけれども 神様の
僕はこう 思うんです

想ってくれる人がいて
想える人がいる幸せ
それを知れる幸せは
きっととても幸せだ

誰かを愛することは素敵なこと
誰かに愛してもらえるのは素敵なこと
当たり前なようで 難しい
それでもみんな向き合ってる
身を削って
心削って
みんな向き合ってるんだ

それはとても
素敵なことだと想うんだ

お菓子マンの恋 鳥山渉
20/10/27 02:11更新 / 言欲



談話室



■作者メッセージ
いつのまにか ここにきてから2年が経ちました。
いつも読んでくれる皆さんに感謝しかないです。

作風変わったなあ とは最近思います。
個人的に昔の方が好きなので ちょっとそれを意識して
妄想と テンポを大切にしました。
でも長い。最長記録更新 680字(笑)

ジャンルが恋愛詩ではなく 心の詩なのは
神様目線で語られているからです。

昔と今 どっちがいいのかな…
というのが最近の悩みではあります。
昔も今も僕は僕 鳥山なのに変わりはなくても
中身はやっぱ 変わってきます。

成長なのか退化なのか…(笑)
一進一退だなとは思います。
読んでくれる皆さんの感想や評価で
一喜一憂してる。
楽しい。

以前も言った通り 読んでくれる人が一人でもここにいる限り
僕は更新を続けます。
これからもよろしくお願いします。

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