ビール片手に街を歩く
持ち物は煙草 財布 携帯
残り少ない煙草を吸って
数百円しかない財布を覗き
もう朝だ 携帯を見る
君からのLINEは 来ていない

寝ている酔っぱらい
しつこい客引き
カップルの痴話喧嘩
見たくない 聴きたくない

この先どうするの
君は何になりたいの
もっと頑張れよ
見たくない 聴きたくない

才能が無い事を知ってたら
週刊漫画なんて買わなかった
どうせ今週も僕の名前は載ってない
泣きつく相手もいやしない
才能が無い事を知ってたら
必死にギターなんて練習しなかった
どうせ教科書に名前は載らない
君にはとても言えない事だ


散らかった部屋の中
周りにあるのはゴミ ゴミ ゴミ
期限切れの弁当を食べて
いつ買ったか分からないお茶を飲んで
もう夜だ 携帯を見る
君からLINEが来ていた


「今から会えない？」
「いいよ シャワー浴びて向かうよ」
「楽しみにしてる」
「僕もだよ」
「お酒でも飲みたいな」
「わかった 買っていくよ」

他愛もない会話 いつも通りの僕ら
お酒を飲んで 話して 煙草を吸って
ベッドに行って 身体重ねて 裸のまま寝落ち
昼過ぎ起きて パスタ作って また酒を飲む


才能が無い事を知ってたら
友達なんて作らなかった
夢を語る奴は負け犬だ
僕は負け犬にすらなれやしない
才能が無い事を知ってたら
もっと真面目に生きてたさ
夢ばっか追いかけて
この手に残った劣等感

抱えて生きてく

才能が無い事を知ってたら
週刊漫画なんて買わなかった
どうせ今週も僕の名前は載ってない
それでももう少し やってみよう
才能が無い事を知ってたら
必死にギターなんて練習しなかった
どうせ教科書に名前は載らない
それでも この想いだけは歌にしよう


君が好きで
お酒が好きで
煙草が好きで
漫画が好きで
ギターが好き

何者にもなれない僕だけど
負け犬以下の僕だけど
もがいて あがいて 必死になって
いつか絶対

才能 鳥山渉

■作者メッセージ
詩 と言うより 趣味で書いている歌詞です。
今のところ曲をつける予定もなく 勢いで書いてしまったもの。
人の目に触れて欲しいのでここに投稿します。